ユダヤ民族に伝わるタルムード(talmud)には何が書かれているか?


以前、記事で紹介したようにユダヤ人は、様々な業界で類い稀なる偉業を残しており、ユダヤ人の思想を知るための手がかりとしてタルムードは重要である。そこで今回は、管理人が収集したタルムードの内容、およびユダヤ人に関する格言を、一覧(リスト)にしてまとめてみた。


【タルムードとは】

ユダヤ民族に伝わる口伝律法を納めたタルムード(Talmud)には、旧約聖書(トーラー)に対する議論や解釈が収録されており、ユダヤ人の信仰および生活の基盤となっている。 なお、ヘブライ語で書かれており、その分量は(バビロニア・タルムードの場合)20巻、12000ページにも及ぶ膨大なものである。

タルムードの構成としては、「旧約聖書(トーラー)」を基盤とするユダヤ教徒に伝わる口伝律法を収録した「ミシュナー」と、ミシュナーに対する解説や議論を収録した「ゲマラ」に分かれる。法律で例えるならば「旧約聖書(トーラー)」が六法全書に該当し、「タルムード(ミシュナー/ゲマラ)」が判例集に該当する。



【タルムードには何が収録されているか?】

タルムード(スダーリーム)には「教育」「労働」「食事」「死生観」「性」「婚姻」「商法」など、多岐に渡って教義が記されているが、各巻および各編に記されている内容は、具体的には以下の通りである。(キリスト教研究者:臨夜海馬先生のHPより引用)

◆ズライーム(種子)の巻
(農業と農産物の暦、犠牲、祈祷等)

1:ベラホート(祈りについて)
2:ペアー(畑について)
3:デマイ(穀物について)
4:キルアイム(交配について)
5:シュヴィイート(休耕の年について)
6:テルモート(祭司への贈物について)
7:マアスロート(十分の一税について)
8:マアセルシェニ(神殿への捧物について)
9:ハッラー(供物について)
10:オルラー(果樹の扱いについて)
11:ビックリーム(初物の果樹について)

◆モエード(季節)の巻
(安息日、祝日、断食日等)

1:シャバット(安息日について)
2:エルヴィーン(安息日の諸制限について)
3:ペサヒーム(祭の規制について)
4:シュカリーム(供物の額について)
5:ヨーマ(贖罪日とその祭について)
6:スッカー(仮庵の祭について)
7:ベーツァー(祭日の規則について)
8:ローシュハシャナー(新年祭の祝について)
9:タアニート(断食について)
10:メギラー(エステル記の朗読について)
11:モエードカタン(半祭日の規定について)
12:ハギガー(三つの巡礼祭について)

◆ナシーム(婦人)の巻
(結婚、離婚、夫婦関係等)

1:イェヴァモート(レヴィラート婚について)
2:ケトゥーボート(結婚契約について)
3:ネダリーム(誓いについて)
4:ナズィール(ナジル誓願について)
5:ソーター(女の不倫について)
6:ギッティーン(離婚について)
7:キドゥシーン(婚約について)

◆ネズィキーン(損害)の巻
(民法、刑法の手続きと口伝律法の歴史的権威等)

1:バヴァカマ(市民法・刑法について-1)
2:バヴァメツィア(市民法・刑法について-2)
3:バヴァバトラ(市民法・刑法について-3)
4:サンヘドリン(法廷・裁判機構について)
5:マッコート(体罰について)
6:シュヴオート(法律上の誓言について)
7:エドゥヨート(証言について)
8:アヴォーダーザラー(偶像崇拝について)
9:アヴォート(父祖の遺訓について)
10:ホーラヨート(訓示・指導について)

◆コダシーム(聖物)の巻
(神殿、祭司の職務等)

1:ゼヴァヒーム(生贄について)
2:メナホート(供物について)
3:フリーン(食物の規定について)
4:ベホーロート(家畜の初子について)
5:アラヒーン(誓言の実行について)
6:テムラー(生贄の交換について)
7:ケリトート(追放罰について)
8:メイラー(聖物の誤用について)
9:タミード(日々の捧物について)
10:ミッドート(神殿の仕組について)
11:キンニーム (鳥の捧物について)

◆トホロート(清潔)の巻
(祭儀的な潔・不潔等)

1:ケリーム(物の不浄について)
2:オホロート(死者の天幕退去について)
3:ネガイーム(らい病への清めについて)
4:パラー(死への清めについて)
5:トホロート(儀礼的な清浄について)
6:ミクヴァオート(儀礼用水槽について)
7:ニッダー(女の生理の不浄について)
8:マクシリーン(不浄の液体について)
9:ザヴィーム(不浄な男について)
10:デヴールヨーム(一日の浸礼について)
11:ヤダイム(手の清め方について)
12:ウクツィーン(茎の長さの不浄について)

◆その他の小篇
アヴォートデラビナタン、スマホート他

◆タルムードの英語サイト 
ちなみに全て英文となりますが、「バビロニア・タルムード」の全文はインターネット上にアップされております→「Soncino Babylonian Talmud

引用元:イエスの実像(臨夜海馬):資料 逃れの町、律法、裁判制度 より



ユダヤ人はこのように膨大な書物を、幼少期から徹底的に読まされ、タルムードの書かれている難解な教義を理解し、自分なりの解釈を身につけ、他者と議論をかわすことで頭脳を鍛える。 また、積極的にタルムードを読まないユダヤ家庭であっても、子供の教育には非常に熱心に取り組み、教育への投資を惜しまない。

【タルムードは読むためには】

タルムードは以前、ジュエリー会社「三貴」が邦訳プロジェクトとして日本語訳を出版し、企業や図書館に配布していたが、本業の経営悪化により中止されてしまった。そのため現在では、教文館の「ミシュナ」「タルムード入門」や、ラビトケイヤーによる「ユダヤ五〇〇〇年の知恵」「ユダヤ5000年の教え」「ユダヤ商法」などが販売されるのみである。

ぜひともタルムードの完全な日本語訳が出版されることで、「悪魔の経典タルムード」というイメージや、「ユダヤ人は選民思想によって非ユダヤ人をゴイム(豚)として扱い、世界支配を企んでいる」と言った、ユダヤ陰謀論の誤った認識が覆されることを祈る。


 《タルムードの内容 ユダヤの格言リスト》

※ 以下に記述されている格言は、「ユダヤの格言」とされるものがメインであり、実際のタルムードとは内容が大きく異なることを予めご了承ください。


[1]

・金を失うのは人生の半分を失うことだ。しかし勇気を失うのは人生のすべてを失うことだ

・真に貧しい者としてとどまっているのは、知性のない者だけだ

・無知が支配するところでは、自分に英知があっても何の役にも立たない

・すべて金で買うことができるが、知性だけは買うことができない

・善と悪を区別できるだけでは、まだ賢者とは言えない。二つの悪の中から小さい方の悪を選ぶことができる者が賢者である

・すべての人に対して一様に親切な者は、たいていはまた、すべての人に対して一様に不親切である

・本のない家は、魂を欠いた体のようなものだ

・もし本と洋服を同時に汚したら、まず本から拭きなさい

・もし生活が貧しくて物を売らなければならないとしたら、まず金、宝石、家、土地を売りなさい。最後まで売ってはいけないのは本である

・旅の途中で故郷の町の人々が知らないような本に出会ったら、必ずその本を買い求め、故郷に持ち帰りなさい

・賢い人はアイディアを語り、普通の人はßモノについて語り、愚かな人は他の人について語る

・奴隷も現状に満足していれば自由な人間だし、自由な人間でも現状に満足していなければ奴隷と言える

・人が生きている限り、奪うことが出来ないものがある。それは知識である

・両親が家で話すことを、子供が街で話している

・自分のことだけ考えている人間は自分である資格すらない


[2]

『賢人になる七つの条件』
①自分より賢い人がいるときは沈黙
②人の話の腰を折らない
③答えるときにあわてない
④常に的を射た質問をし、筋道だった答えをする
⑤まずしなければならないことから手を付け、後回しにできるものは最後にする
⑥自分が知らないときはそれを認める
⑦真実を認める

・真の対立とは、優れた者が競い合って、そしてお互いに切磋琢磨していく事であり、これは社会の進歩にとって、欠く事の出来ないファクターである

・人を傷つけるモノが三つある。悩み、いさかい、空の財布。中でも空の財布が最悪だ

・世の中には度を越すと行けないモノが八つある。「旅行、性、富、仕事、酒、睡眠、薬、香料」だ

・賢い者は、自分が何を話しているのか知っており、愚かな者は、自分の知っている事を話す

・かゆいところをかく事と、困ったときに金を借りる事は、一時しのぎに過ぎない

・出会った人全てからなにかを学べる人こそ世の中でもっとも賢い

・多くの者は考えたくないので、逃れるために本を読む

・賢い人間の前に座る人には、3つの種類がある。「スポンジ型-何でも吸収する人」「トンネル型-右の耳から左の耳に抜ける人」「ふるい型-大切なものとそうでないものを選別する人」

・ゴシップは殺人よりも危険である。殺人は一人しか殺さないが、ゴシップは必ず三人の人間を殺す。ゴシップを言いふらす人自身。それを反対せずに聞いている人。その話題になっている人

・人間は、20年かかって覚えたことを、2年で忘れることができる




[3]

・幸運から不幸までの道のりは短く、不幸から幸運までの道のりは長い

・金持ちになりたければ、貧乏でも金持ちの列に並べ

・わがままな若者はユダヤ人社会の将来を危うくする。そういう者がいるとユダヤ人は容赦なく「お前はジャップだ!」と非難する。この「JAP」という言葉は日本人に対する軽蔑語ではない。「ジューイッシュ・アメリカン・プリンセス」の略である

・ユダヤ人にとってよい学校とは、進学率が高いかどうかではなく、子供が勉強を好きになってくれるか、あるいは子供の特性を上手く引き出して、自分の得意な分野を発見させてくれるように誘導出来る教師がいる学校か、いずれかである

・我が子に仕事を教えないものは、盗みを教える結果となる

・子供のために家庭教師を同居させよ。そして潤沢に報酬をはらえ

・いいかい、これが君の留学の全費用をまかなうお金である。ただし、留学中にこのお金を使い切ってしまわないように注意しなさい。そして四年後に帰って来るさいに、そっくりこのお金を返してくれ

・現代人に必要な教育は、読み書き、算数、歴史、文学、それに少々の音楽である。これだけ知っていれば社会生活には困らない。あとは各人の仕事や専門に応じて、それぞれ必要な技術や知識を深めればよい

・靴屋になれないものが学者になろうとするな。その手の技で生活出来るものは宗教家よりも偉い

・お金を借りる者は、お金を貸す者の奴隷となる

・我々にとって、肉体労働は人間の崇高な機能であり、人間生活の基礎であり、人間生活のなかで最も崇高なものなのである。しかも、それは自由かつ創造的であらねばならない。人が誇りとすべきは、まさしく肉体労働である

・我らの手で労働せよ。そうしてのちはじめて、我らは文化を得、我々自身の生活を得るのだ

・我々は幸運を創造する、そしてこれを運命と呼ぶ

・すべからく現金は三等分して管理することが望ましい。すなわち三分の一で農地を購入し、三分の一を商品で運用し、三分の一を手許に保管すべきだ

・もし文無しだと、人はだれも我々を尊敬してくれない



[4]

・お金をもっとも必要とするとき、君はそれをもっていない。信用をもっているときは、もはやそれを必要としないときだ

・お金をためる方法は、まず仕事をすることである。だから、仕事のチャンスさえあれば、ユダヤ人は経験のない職業であっても、それにかまわず挑戦した。そればかりか、しばしば先輩たちの仕事のやり方とは違う新しい方法を開発して、仕事の付加価値を高めていった

・あひるを食べて債鬼から隠れるよりも、野菜を食べて誰をも怖がらない生活の方がいい

・あなたの娘を学者に嫁がせよ。ただし、人並みの学者ではいけない。ドクターか神童とか言われるような飛びきりの秀才であることが条件だ。この場合、花婿候補の青年がどんなに貧乏であっても、それは問題ではない

・もし必要ならば、全財産を投げ売ってでも、学者の娘と結婚せよ

・あなたが共にいる民の貧乏人に金を貸すときは、彼にたいして金貸しのようになるな。彼から利息をとるな。もし隣人の上着を担保にとるならば、日没にはそれを返せ。上着は彼のみを被う唯一のものだからである

・収入が少なければ慈善に努めよ

・ユダヤ人全員が生活に困らないような状態、つまりだれも他人にたいして慈善をしないで済むような理想郷は、メシア到来の日まであり得ない

・正しい人は悪人を助ける義務がある。賢人は愚か者を、金持ちは貧乏人をと、それぞれのタレントに応じて隣人を助ける義務がある

・金銭を好む者は金銭をもって満足しない

・第二次大戦後、広島と長崎で原爆に被曝した若い女性たちをニューヨークにまねき、マウント・サイナイ病院で整形手術を受け入れられるように全額支援したのは、世界シオニスト会議の婦人部門・ハダサであった

・未亡人、孤児らのために畑の落ち穂、果樹園の積み残しはそのままにすること

・他人に金銭を融通するとき、相手の家のなかに入って質物を物色しないこと

・労働者と雇用主のあいだに紛争が生じた場合、つまり労働者が雇用条件外の仕事をさせられ、それにたいして労働者が不服を唱えるなどにともなう問題が生じた場合、労働者の権利を優先させる

・市場で売ろうともってきた商品は、あなたの足もとが泥で汚れているうちに、売れ

・商人がいったんある値段で商品を売ることを公表したら、たとえチャンスがあっても、同じ日のうちに、より高値に値札を書き換えてはならない

・買い手は、『悪い、悪い』という。しかし買ったのち、彼は自慢する

・お客が灯油を買いにくると、欲深な店主は「そこに升があるから、自分で計量してください」という。だが、高価な香油を買いに来ると、「少々お待ちください。ただいま香油をはかって差し上げます」という




[5]

・みんなが一方にかたよれば、世界が転覆する

・魅力あるものが三つある。家にとっては土地、夫にとっては妻、顧客にとっては安売り

・豆が欲しくても、まず他の商品を欲しそうな顔をして見せるものだ。そうすれば商人は『豆なら安くできる』というものだ

・欲深く急いで富を得ようとするものは、かえって欠乏をまねく

・他人に援助を頼みに行くときは、まず用件と別の関係ない話題について話しなさい。あなたの要求をいきなり切り出してはいけない

・買う意思がないのに、これは幾らですかと尋ねてはならない

・安息日をおぼえて、これを聖なる日とせよ。六日間は働いて、あなたのすべての仕事をせよ。第七日目はあなたの神の休息である。あなたはいかなる仕事もしてはならない

・物事に執着せず出来事をやり過ごし、身の丈に合った仕事をして毎日を用心して生きよ

・150人のユダヤ人がいるところには、1人の教師がいなければならない

・カトリックの神父は地面に円を描き、寄進されたお金をポンポン放り投げて「円の中に落ちたお金は教会のため、円から外れたものは私生活のため」と言った。ユダヤのラビはお金を真上に放り投げると「神様は天にいる。必要な分を取るはずだ。地面に落ちたものは私が使う」と言った。ユダヤのジョーク

・聖書のどこを読んでも、神が望むというだけの理由で、神の独断の定めに人間が無条件に服従しなければならない。という箇所は無い

・舌の先に幸せがある。舌の先に金がある

・ユダヤ人は神にさえも疑問を持つことを厭わないが、人間ごときが神を容易に理解できるはずが無いと考える。そのため「神の生まれ変わり」や「神の代弁者」などと吹聴する宗教者を嫌忌する

・心を病むと身体が悪くなる。しかし、金が無くなると両方悪くなる

・金がありすぎると人間は獣のように警戒心が強くなるが、金が全くないとなりふり構わない本当の獣になる

・明日やる仕事を今日やり、今日買うものを明日にすれば金は貯まる

・夏の暑いときにこそ冬のストーブの燃料代を蓄えよ

・人にお金を恵む時は全員に配った方が良い。もらった人が恵んでもらったという惨めな気持ちにならないで済むからだ。しかし、どうしても一人の人にお金を恵む時は、むしろその人にお金を貸す形を取った方が良い。貸し借りは対等だから、借りたほうが惨めにならないで済む。そして催促をしてはならない

・金持ちに相続人はいても、子供はいない

・身の丈に合った報酬をもらい、身の丈に合った生活をせよ。日々の勉強を怠るな。誘惑に負けないよう自分を抑えよ。しっかりと自分を管理せよ。嘘をつかず、正直に生きよ

・もっとも良い教師とは、もっとも多くの失敗談を語れる教師である

・人は塵から生まれてきた。生まれてきてから得たものに執着するな。いずれ人は塵に戻っていくのだから

・人間に六つの役に立つものがある。そのうち三つは自分でコントロールできないが、残りの三つは自分の力で制御できる。前者は目、耳、鼻で、後者が口、手、足である

・ユダヤ教とは問い続ける宗教である



[6]

・知性だけで人々に愛されようとするのは砂漠で魚を捕まえようとするようなものだ。魚は水がなくなると死ぬが、人々は礼儀がなくなると死ぬ

・井戸に唾を吐く者は、いつかその水を飲まなければならない

・カリフラワーに住む虫は、カリフラワーが全世界だと思っている

・使い過ぎるといけないものが三つある。それはパンのイースト、塩、ためらい

・一回道に迷うより、道順を十回聞いた方が良い

・耳は二つあるのは何故だろうか。 それは自分が話す倍だけ相手の話を聞かなければならないからだ

・明日のことを思い煩うな。今日どんな災難が降りかかるかわからないのだから

・幸福に恵まれるために知恵はいらない。しかし、この幸福を活かすためには知恵がいる

・他人を幸福にするのは、香水をふりかけるようなものだ。ふりかけると、自分にも数滴かかる

・自らを高きにおく者は、神によりて低きに堕とされ、自らを低きにおく者は、神によりて高きに上げられる

・自分が相手と同じ立場に立ったことがないのなら、あなたにはその相手を批判する資格は無い

・毎日新しいことが起こる。これは神の贈り物である。人間も毎日生まれ変わる。だから、あきらめてはならない

・ヤギには前から近づかない。馬には後から近づかない。愚か者にはどの角度からも近づかない事だ

・美徳と証するものは他人の嫉妬を刺激するものだが、控えめであることだけは例外だ

・捕まえた鳥を逃がしても、また捕まえられるかもしれない。だが、一度発した言葉を取り返すことはできない

・乗り超えられない試練を、神は人に与えない

・もしあなたの周囲に傑出した人がいないなら、あなたがならなければならない

・出会った人全てからなにかを学べる人こそ、世の中でもっとも賢い

・幼い子供は厳しくしつけるべきだが、子供が怯えるようなことがあってはならない

・豊かな人とは自分の持っているもので、満足できる人のことである


[7]

・嫉妬は1000の目を持っている。しかし、何一つ正しく見えていない

・「人間の目は、白い部分と黒い部分からなっている。それなのにどうして黒い部分から見るのだろうか?」「それは、世界を暗い部分から見た方が良いからだ。神が人間が明るい面からみてあまり楽観的にならないように戒めているのだ」

・毎日、今日があなたの"最後の日"だと思え。毎日、今日があなたの"最初の日"だと思え

・0から1への距離は、1から1000への距離より大きい

・奇跡を願ってもよい、しかし奇跡に頼ってはいけない

・善行の最大の報酬は何か?もう一つの善行が出来ることである

・人は金銭を時間よりも大切にするが、そのために失われた時間は金銭では買えない

・悪人は雪に似ている。はじめて会ったときは、純白で美しく見えるが、じきに"泥とぬかるみ"になる

・庭を見れば庭師がわかる

・偉大な学者だといっても商人にはなれず、偉大な商人だといっても学者にはなれない

・どのように長くりっぱな鎖でも、一つの輪が壊れれば役に立たない

・人は自分の街では評判によって判断され、よその街では衣服によって判断される

・食事は自分の好みに合わせ、服装は社会の好みに合わせよ
・どれほど高価な時計でも、刻む一時間の長さは同じだし、どれほど偉い人でも一時間は変わらない

・退屈な男が部屋を出て行くと、誰かが入ってきたような気がする

・ユダヤ人が安息日を守ってきたというよりも、安息日がユダヤ人を守ってきたのだ

・ユダヤ人はオリーブの木に例えられる。この意味はオリーブの実は、押せば押すほど油をだす。ユダヤ人は圧迫されればされるほど、大きなものを生み出すからである

・ユダヤ人を迫害する国は、長くは栄えない。歴史はそれを証明している

・世界が上手くいっていないとき、ユダヤ人は一番はじめにそれを感じ、世界が上手くいったときは、ユダヤ人は最後にそれを感じさせられる

・理想主義者とは、薔薇を嗅いでみてその香りに酔い、キャベツよりもおいしいスープをつくることが出来ると、早合点する者である

・一隻の船には、一人の船長しか必要がない

・すでに良い指導者がいたら、指導者になろうと思ってはならない。しかし、良い指導者がいないところでは、自身ある者は指導者になるように努めるべきである

・犬が二匹集れば、ライオンを殺すこともできる




[8]

・神が絶対に許さない四つの罪がある
①同じことについて何回も悔やむこと
②同じ罪をくり返すこと
③もう一度くり返そうと思って罪を犯すこと
④神の名を冒涜すること

・酒、自信、反省、性。適量で度をすごさなければ、活力になる

・レストランに入ったら、できるだけウエーターに近いテーブルに座りなさい

・法を尊んで、裁判官を尊むな

・良いことをしようとすると、はじめはイバラの山道を歩むが、やがて平坦な道に入る。悪いことをしようとすると、はじめは平坦な道であるが、やがてイバラの山道に出る

・何が善であるかを知ってるだけでは、何にもならない。善行をせよ

・人間は三つのよいものによって支えらえる。子ども達、富、そして善行である

・人間が人が云うよりも低く、人が考えるよりも高い

・1オンスの幸運は、1ポンドの黄金よりも良い

・幸運から不運は1歩しか離れていないが、不運から幸運は100歩も離れている

・胃の三分の一を食物で埋め、もう三分の一を飲物で埋め、三分の一を空にしておきなさい。胃は頭と違って、無制限に詰め込むことは出来ないのだから

・もし一人の人が「あなたはロバだ」と言っても構うことは無い。だが二人が言ったら心配しなさい。三人がそういったら自分のために鞍を買いにいきなさい

・もし酒に酔った者が売ったとすれば、その売った行為は効力をもつ。もし酒に酔った者が買ったとすれば、その買った行為は効力をもつ。しかし酒に酔った者が殺人を犯した場合には、その行為は罰せられるべきである

・何も選択しないということは、一つを選んだことになる

・睡眠ほど良い医者はいない

・ブランデーは悪い使者である。胃に向けて送るのに、間違って頭のほうにいってしまう

・世間には誤った生き方をしてる三通りの人間がいる。すぐに腹を立てる人間、簡単に人を許す人間、あまりにも頑固な人間

・人生は賢人にとっては夢であり、愚かな者にとってはゲームであり、金持ちにとっては喜劇であり、貧乏人にとっては悲劇である

・賢人とは誰か?あらゆる人から学べる人。強い人とは誰か?感情を抑えられる人。豊かな人とは誰か?自分のもっているもので満
ち足りてる人。人に愛される人とは誰か?あらゆる人を褒める人

・あなたがもっている物を、それを必要としている人に売るのはビジネスではない。あなたが”もっていない物”を、それを”必要としない人に売る”のがビジネスである





[9]

・金銭は無慈悲な主人だが、有能な召使いにもなる

・金銭は機会を提供する

・金持ちを褒める者は、金持ちを褒めているのではなく、金を褒めているのである

・財産を沢山もっていると、心配ごともそれに応じてふえる。しかし財産が全くない方が、心配ごとは多い

・金は良い人に良いものをもたらし、悪い人に悪いものをもたらす

・金は人間に対し、衣服が人間にすることしかできない

・借金は痒いところを掻くようなものだ

・誰も見ていないところで人にものを与える者は、モーゼよりも偉い

・どちらかといえば、金を稼ぐのはやさしい。使い方が難しいのだ

・金はすべてを買える。良い趣味以外は

・家の中に金があれば、家の中に平和がある

・貧乏は恥ではない。しかし名誉だと思うな

・知識をもちすぎると人は老けるが、お金を持ちすぎると人は若返る

・お金は、もしあなたがもっていなければ、たいへん大切に見える

・お金を愛するだけでは金持ちになれない。お金があなたを愛さなければならない

・自分のもっている金を稼ぐことができるだろうか?できる、使わないことだ

・金持ちが餓えるのはどういうときか。それは医者から命ぜられたときである

・貧乏人には敵が少なく、金持ちには友人が少ない

・もし金持ちが自分のかわりに死ぬ人を雇うことができるとすれば、貧乏人は豊かに暮らせるだろう

・商人になったらこの言葉を覚えなさい「私はあなたを完全に信頼しています。だから現金で払ってください」

・借金を返す者は、信用を倍にする

・借金を返さない者は、盗みを犯すのと同じである

・どのような借金でも入り口が大きく開いて、出口が狭い

・借りるときは笑うな。もし笑えば返すときに泣くだろう

・貧乏人は四つの季節しか苦労しない。春、夏、秋、冬である





[10]

・楽観は自分だけではなく、他人も明るくする

・裁判所で罰金を払ったら、口笛を吹いて出てきなさい

・泣いてばかりいて、一生を過ごしてはならない。笑ってばかりいて、一生を過ごしてはならない

・幸福を追うと、満足から遠ざからねばならない

・常にもっとひどい不幸があると思いなさい

・してしまったことを悔やむより、したかったのにしなかったこと、のほうが悔やみが大きい

・人にいわれてからした良いことは、自らすすんで行った善行の半分しか価値がない

・自分の欠点をさがすのに熱中している者は、他人の欠点が見えない。他人の欠点をさがすのに熱中している者は、自分の欠点が見えない

・人は転ぶと、まず石のせいにする。石が無ければ、坂のせいにする。そして坂が無ければ、靴のせいにする

・犯された行為は変わらずに残るが、人間は日々変わってゆく

・正しいことを学ぶよりも、正しいことを行うほうが、はるかに良い

・心の扉は口である。心の窓は耳である

・人類を愛することは簡単であるが、人間を愛することは難しい

・あなたが人に復讐したら、あとで良い気持ちはしないでしょう。しかしあなたが人を許したら、あとで良い気持ちがするでしょう

・人の自信を傷付けるものは、人の肉体を傷つけるものよりも罪が重い

・人間は有るものを祖末にし、無いものを欲しがる

・金持ちはポケットの中に神をしまおうとするが、貧乏人は心になかに神をしまおうとする
・ワインを飲んでいる時間をむだな時間だと考えるな。その間にあなたの心は休養しているのだから

・人を嫌うということは、痒いところを掻くようなものである。痒いところを掻けばもっと痒くなり、嫌いな人のことを考えればもっと嫌いになる

・誰でも鏡のなかに、もっとも好きな人を見る

・人は自分の皮膚病を汚いとは思わないが、他人の皮膚病は汚いと思う

・ある人は正直者だといわれるが、盗む機会がないからそう言われるだけだ

・何も打つ手がないとき、一つだけ打つ手がある。それは勇気をもつことである

・失敗を極度に恐れることは、失敗するよりも悪い

・あまり後悔しすぎてはならない、正しいことをやる勇気が損なわれてしまうから





[11]

・謙遜すぎるのは、傲慢なのと同じである

・理想のない教育は、未来のない現在と変わらない

・人が生きている限り、奪うことができないものがある。それは知恵である

・金を貸すのは断ってもよいが、本を貸すのを拒んではいけない

・本は知識を与え、人生は知恵を与える

・本を読むだけで考えないのなら、いくら読んでも、ロバが本を大量にのせて歩いているのと変わらない

・あなたの舌に「わたしはわからない」という言葉を一生懸命教えなさい

・自分の欠点が直せないといっても、自己を向上させる努力を諦めてはならない

・良いところには、必ず小さな悪がある

・生物のなかで人間だけが笑う。人間のなかでも賢い者ほどよく笑う

・もし髭の風格で人をはかるなら、山羊が世界でもっとも賢人である

・子どもに教えるもっとも良い方法は、自分が手本を示すことである

・母親がいない子どもは、取っ手のないドアのようである

・母親はガラスの目をもっている。だから、子どもの欠点が見えない

・人は誰しも大人にならない。子どもが年を取るだけである

・愚か者にとって、老年は冬である。賢者にとって、老年は黄金期である

・老人を大切にせぬ若者は、幸福な老後は待っていない

・体重は計ることができるが、知性は計ることができない。どうしてだろうか?体重には限度があるが、知性には限度がないからである

・あるとき賢人が「どうしてあなたは賢人になったのですか?」と聞かれた。すると、彼は「私は今日まで食用油よりも灯油によけい金を使ったからです」と答えた

・人によっては、勉強するのにあまり時間を使いすぎて、真実を知る暇がない

・学校のない村は廃止されるべきである

・まず学んでから、人に教えなさい

・文章を書くことは、小切手を書くのに似ている。思想がないのに文書を書こうとするのは、銀行に残高がないのに小切手を書こうとするようなものだ





[12]

・賢人は七つの長所を備えている
①自分より賢い人の前では聞いていること
②人が話す時に邪魔をしない
③答える前に考える
④話題と関係のある質問をし、筋が通っている答をすること
⑤最初にするべき事を最初にし、最後にするべき事を最後にすること
⑥知らない事は知らないと答えること
⑦真実を常に尊ぶこと

・国王は国を支配するが、賢人は国王を支配する

・5人の有能な者のほうが、500人の無能な者よりも良い

・どのような賢人でも、弟子の意見を聞かない者は、新しい進歩をもたらすことができない

・瓶の中に金貨を一つ入れるとうるさい音がするが、満ちていれば音がしない

・クルミの木から、リンゴの実を取ろうとするな

・犬に椅子にのぼることを許せば、食卓にまであがってくる

・動物は生まれたときから完成している。しかし人間は生まれたときは原料にすぎない。この原料を使ってどのような人間にするかは両親の責任である

・子どもが長ずるにしたがって両親を忘れるのはどうしてだろうか?それは両親の教育が悪いからである

・両親のいうことを聞かない子は、長じて子どもができれば、その子がまた自分のいうことを聞かない

・怠惰な若者は、苦情ばかりいっている親になる

・賢い息子は父親をよろこばせ、愚かな息子は母親を悲しませる

・人間が変えようとしても変えられないものが一つある。それは自分の両親である

・どのように知識をきわめた者でも、子どもから教わることはできる

・子どもはどうしてみんなに好かれるのだろうか。人々の欠点を鋭く指摘することがないからだ

・子どもは自分が一番重要だと思っている。成長しない大人もまたそう思っている

・柔軟性をもっている者は、いくら年をとっても若い

・年寄りは自分が二度と若返らないことを知っているが、若者は自分が年をとることを忘れている

・年寄りが家のなかにいるのは重荷である。しかし、年取った女が家のなかにいるのは宝である

・馬や牛には、若いときに、田を耕したり、人を乗せたり、車を引いたりすることを教えなければいけない。年をとった牛や馬に教えることはできない。人間も同じである




[13]

・私たちは子どもは生まれたときによろこび、人が死んだときに悲しむ。しかしそれを逆にするべきである。子どもが生まれたときには、これからどんなことが起きるかわからないのだし、人が死んだときには、彼が何かを成し遂げたことがわかるのだから

・口をふさぐことを知らない人間は"戸が閉まらない家"と変わらない

・ユダヤ人が二人集まれば、五人分の意見がでる

・人間は"しゃべること"は生まれてすぐ覚えるが、"黙ること"はなかなか覚えられない

・お世辞は猫のように他人を舐める。しかしそのうちに引っ掻かれる

・嘘を口にしてはならない。しかし、真実のなかにも口にしてはならぬものがある

・嘘つきは、ずば抜けた記憶力を持っていなければならない

・真実を話して何が得になるか。何を話したか覚えている必要がないことである

・もっとも大きな苦痛は、人に話せない苦痛である

・あなたの友は友をもっており、その友には友がいて、その友にはまた友がいる。だから友に話す事は気をつけなさい

・同じことを他人に繰り返していう者は、親しい友を離れさせる

・一度口で釣られた魚は、二度と針にはかからないが、愚かな人間は、すぐにまた口でひかっかる

・賢人は自分の目で見たことを人に話し、愚かな者は自分の耳で聞いたことを話す

・耳で何を聞き、目で何を見るか、自分の意思で決めるのは難しい。しかし、口は意思のままになる

・舌は心のペンである

・他人の口からでる言葉よりも、自分の口からでる言葉をよく聞きなさい

・自分の言葉を自分が渡る橋だと思いなさい。しっかりした橋でなければあなたは渡らないでしょうから

・賢い言葉は、賢い行いに負ける

・一つの例をあげることは、一つの例をあげたにしかすぎない

・"たとえば"という言葉を聞いたら、それは例にしかならないと思ったほうが良い

・言葉は薬のようなものである。慎重に計って使わなければならない






[14]

・なぐられた痛みはいつかはなくなるが、侮辱された言葉は永遠に残る

・すぐ口から出る言葉は、人の耳に苦いことが多い

・急いで答える者は、急いで間違いを犯す

・あなたが秘密を隠している限り、秘密はあなたの囚人である。しかしあなたがそれを話してしまった瞬間から、あなたが秘密の囚人になる

・夜話すときには声をひそめよ、昼話すときは周囲をよく見よ

・四方を見渡せる野原でも、土がすこし盛りあがっていたら秘密を話すな

・中傷はあらゆる兵器よりもおそろしい。弓矢は見えるところまでしか射てないが、中傷は遠い街ですら滅ぼすことができる

・一つの嘘は嘘であり、二つの嘘も嘘であり、三つの嘘は政治である

・すべての嘘は禁じられているが、一つだけ例外がある。平和をもたらすために使われる嘘である

・嘘をつかなければ仲人にはなれない

・人の評価を知る時、母親の言葉を信じてはならない。隣人の言葉を信じよ

・沈黙は賢者をさらに賢くする。それゆえ、愚か者にとって沈黙はどれだけ大切なものか計り知れない

・魂でさえ休息がいるので、人間は眠る。口にも休息を与えて、他人の言葉に耳を傾けなさい

・争いを鎮めるのに最良の薬は沈黙である

・情熱のために結婚しても、情熱は結婚ほど長続きしない

・情熱は火である。火と同じように欠くことができないが、火と同じほどに危険である

・二人の男女が結ばれると、今までにどこにもなかった新しい世界が一つ生まれる

・恋はジャムのように甘いが、パンが無ければそれだけでは生きていかれない

・柔らかい土からつくられた男をよろこばすほうが、硬い骨からつくられた女をよろこばすよりも、はるかに簡単である

・息子が結婚するときは、花嫁に契約書を与え、母親に離縁状をださなければならない

・一軒の家に嫁と姑が住むのは、二匹の猫を一つのバッグに入れるようなものだ

・結婚するときには、離婚のことも考えなければならない







[15]

・初婚は天によって結ばれる。再婚は人間によって結ばれる

・結婚ヘは歩け、離婚ヘは走れ

・結婚とは、ある銘柄のビールを飲んで、美味しいと感激した男が、そのビールの醸造所に働きにいくようなものである

・女と喧嘩するのは、傘をさしてシャワーを浴びようとするようなものだ

・人生では遅くてもかまわないものが二つある。結婚と死である

・美人は見るものであって、結婚するものではない

・男はまず家を建て、野原にぶどうを植えてぶどう園をつくり、そのうえで妻を迎えるべきである。その順序を逆にしてはならない

・妻は夫に対して、新婚時代は娼婦のように、つぎは秘書のように、そのつぎは看護婦のように振る舞わなければならない

・男を老けさせるものは四つある。不安、怒り、子ども、悪妻

・激しく恋をしているときは、自分に恋をしているのか、相手に恋をしているのか、よく考えなさい

・恋をしている娘を家に閉じ込めておくのは、100匹のノミを囲いのなかに入れておくほど難しい

・女を計るのに三つの物差しがある。料理、服装、夫。この三つは彼女がつくるものである

・他人から百万言を費やして中傷されるよりも、友人のたった一つの心ない言葉によって、人は大きく傷付く

・神の前で泣き、人の前で笑え

・自分を笑える者は、他人に笑われない

・いかに親しい友でも、あまり近づきすぎるな

・あいまいな友人であるよりも、はっきりとした敵であれ

・老人が若い妻をもらうと、老人は若返り、妻は老ける

・客と魚は三日目に悪臭がする

・客は雨のようだ。適度に降るとよろこばれるが、降り続けてはいけない

・評判は最善の紹介状である

・互いに誤っていたと認めない限り、和解にはならない

・表情は最悪の密告者である

・料理は鍋のなかでつくられるのに、人は皿を褒める






[16]

・友人には三つの種類がある。まず第一の友人は食物のようなもので毎日欠かせない。第二の友人は薬のようなもので、時たまいなければならない。第三の友人は病気のようなもので避けなければならない

・喧嘩は川に似ている。一度小さな川ができると大きな川となって、再び小さな川にはもどらない

・二人が喧嘩したとき妥協する者は、人格を高める

・友だちに金を貸さない者は、友だちを失わない

・人を片手で押したら、もう片一方の手でその人を引き寄せなさい

・敵から隠さなければならないことは、友からも隠せ

・偉大な人間には、偉大な敵がいるものだ

・悪い友人はあなたの収入を数えても、あなたの経費を数えようとしない

・もし人を愛することができなければ、人にお世辞をいうことを覚えなさい

・馬を働かせるには、餌でつるほうが、むち打つよりもよく働く

・誰にでも愛想のいい者には、気をつけなさい

・友人のふりをする者は、渡り鳥に似ている。寒くなると飛び去ってしまう

・人に接するもっとも良い方法は、ラビのように尊敬して扱い、泥棒のように疑うことである

・良い客は着いた途端によろこばれる、悪い客は帰った途端によろこばれる

・愚か者を馬鹿にしてはならない。愚か者がいるからあなたは賢くなるのだ

・賢い敵は人を賢くするが、愚かな友人は人を愚かにする

・一度人に騙されたらその人を呪いなさい、もし同じ人に二度騙されたら、自分を呪いなさい

・礼儀作法を心得ている者は、礼儀作法を知らない者に気付こうとしない

・世の中には意見を求めてはならない三つのことがある。女に彼女の友人について、臆病者に戦争について、商人に値引きについて

・ニンニクを食べる時は、二人で食べなさい

・隣人とつねに平和を求めよ。隣人を楽しい席に招け。どの国から来た者も、豊かな者も貧しい者も、同じく裸で生まれた。そして最後には同じく土に眠るのである

・ラビとはユダヤ教の僧侶であり、ときに教師であり、ときに裁判官であり、ときに親そのものである





[17]

・あなたが知識を増やさないということは、実は知識を減らしていることになる

・自分の肩書きを人に教えようとする人間は、すでに自分の人格を傷つけている

・学ぼうとする生徒は、恥ずかしがってはいけない

・忍耐力のない人は、教師にはなれない

・自分で自分のためにやらなければ、誰があなたのためにやってくれるか

・いまそれをしなかったら、いつできる日があるか

・自分のことだけ考えている人間は、自分である資格すらない

・休日は人間に与えられたもので、人間が休日に与えられたものではない

・人は三つの名前を持つ。両親が生まれたときにつけてくれる名前、友達が親愛の情を込めて呼ぶ名前、そして自分の生涯が終わるまでに獲得する名声

・全人類はたった一つの先祖しか持っていない。だからどの人間がどの人間よりも優れているということはない。もしあなたが一人の人間を殺したとすれば、それは全人類を殺したに等しい。また、一人の人間の生命を救えれば、それは全人類の運命を救ったに等しい

・要領のいい人間と、賢い人間の差。要領のいい男は、賢い人間だったら絶対に陥らないような困難な状況を、うまく切り抜ける人のことである

・タチの悪い男は、隣人の収入を気にするが、自分の出費は気にしない

・目が見えないよりも、心が見えないほうが恐ろしい

・強い人、それは自分を押さえることのできる人。強い人、それは敵を友に変えられる人

・妻を選ぶときは階段を一歩降り、友を選ぶときは階段を一歩上がれ

・あなたの親友があなたにとってハチミツのように甘くても、全部なめてしまってはいけない

・不純な動機から生まれる愛情は、その動機が消え失せたときに死んでしまう

・恋する者は、人の忠告に耳を傾けない

・女性が酒を一杯飲むのは非常にいいことだ。だが二杯飲むと彼女は品位を下げる。三杯目は不道徳となり、四杯目では自滅する

・男が女に惹かれるのは、男から女をつくったときに、肋骨を取られた。その自分の失ったものを取り戻そうとするからである

・神が、最初の女を男の頭からつくらなかったのは、男を支配してはならないからである。しかし、足からつくらなかったのは、彼の奴隷になってはならないからである。肋骨からつくったのは、彼女がいつも彼の心の近くにいることができるようにである







[18]

・酒が頭に入ると、秘密が押し出される

・ウエイターのマナーがよければ、どんな酒でも美酒になる

・悪魔は、人を訪ねるのにあまりに忙しいすぎるときは、その代理として酒をよこす

・ワインは、新しいときにはワインのような味がする。しかし古くなればなるほど、味がよくなる。知恵も同じである。年を経て知恵は磨かれる

・朝寝坊をして昼間酒を飲み、夕方くだらぬ話をしていれば、人間は一生を楽々と棒に振れる

・夫婦が本当に愛し合っていれば、剣の幅くらいのベッドに寝ても眠れるけども、反目し合えば、16メートルも幅のあるベッドでも小さすぎる

・世の中でもっとも幸福な人間は誰か、よき妻をめとった男である

・世界中でほかに置き換えられないもの・・・。それは若いときに結婚して連れ添った古女房

・子供は幼いときにはきびしく叱り、大きくなった叱るな

・幼い子供は厳しくしつけるべきだが、子供がおびえるようなことがあってはならない

・子供を叱るときは一度だけきつく叱り、いつまでもダラダラと叱り続けてはいけない

・子供は、両親の話し方をまねる。性格はその話し方でわかる

・子供に何か約束したら、必ず守りなさい。守らなければ、あなたは子供に嘘をつくことを教えていることになる

・家庭で不道徳なことをするのは、くだものに虫がついたようなものだ。知らぬ間に広がっていく

・父の座に子供が座ってはいけない、父親に口答えをしてはいけない、子供は父親を畏敬しなければいけない。父親を尊び、父親に従うのは、父親は彼らのために食物を集め、彼らに衣服を与えてくれるからである

・父親がもし他人と論争しているときは、他人の肩を持ってはいけない

・お金は商売に使うべきもので、アルコールのために使うべきものではない

・お金は悪ではなく、呪いでもない。お金は人間を祝福するものである

・お金は神からの贈り物を買う機会を与えてくれる

・お金を貸してくれた人間に対して、堪忍袋の緒を切る人はいない

・富は要塞であり、貧困は廃墟である

・お金や物を与えるよりも貸したほうがよい。もらえば、もらったほうは与えた者より下にいなければならないが、貸し借りならば、対等でいられる






[19]

・セックスは自然の一部である。だから、セックスをするにあたって本来、不自然なことは何一つあるはずがない

・セックスは非常に個人的な関係で行い、非常に親しい雰囲気の中で行われなければならない

・自分をコントロールできないような場面においては、セックスを行ってはいけない

・妻の同意なくして、妻と関係を持つことはできない。妻が気が乗らないのに、夫が手を出すことは禁じられている

・香水屋に入って何も香水を買わなくても、出てきたときには香水の匂いがする。皮屋に入って皮を買わなくても、非常にわるい臭いが体に移ってくる

・刀を持って立つ者は書を持って立てない。書を持って立つ人は、剣を持って立てない

・医者の忠告を聞いていれば、医者に金を払う必要はない

・貧しい人の息子は、讃えられよう。人類に叡智をもたらすのは彼らだから

・記憶を増進するもっともよい薬は、感服することである

・猫からは謙虚さを学ぶことができ、アリからは正直さを学ぶことができ、ハトからは貞節を学ぶことができ、オンドリからは財産の権利を学ぶことができる

・名前は売れると、すぐに忘れられる

・知恵は浅いと、すぐ失われる

・子供に教えるということはどういうことであろうか。それは白紙にものを書くようなものだ。年寄りに教えることは、どういうことだろうか。すでにたくさん書き込まれた紙に、余白を探して書き込もうとするようなものだ

・悪への衝動は銅のようなもので、火の中にあるときは、どんな形にでもすることできる

・もし人間に悪への衝動がなければ、家も建てず、妻もめとらず、子供もつくらず、仕事もしないはずだ

・もしあなたが、悪への衝動にかられたら、それを追い払うために、何かを学びはじめよ

・ほかの人より抜きん出た人は、悪への衝動もそれだけ強い

・スピードデートの方法は簡単だ。一晩のうちに何人かはじめての相手と話をする。話す時間は数分だけ。そのあいだに、相手ともう一度会いたいかどうか決めるのだ。もともとアメリカで1990年代に、ユダヤ教の指導者が独身ユダヤ人のために考えた方法だった

・世界には正しいことだけしかしない人間はあり得ない。必ず悪いこともしている







[20]

・悪の衝動は最初は非常に甘い。しかし、終わったときは非常に苦い

・十三歳のときから人間の中にある悪い衝動は、だんだん善への衝動よりも強くなる

・罪は、最初は蜘蛛の巣の糸のように細い。しかし最後には、船をつなぐ綱のように強くなる

・罪は、初めは客人である。だが、そのままにしておくと、客人がその家の主人になってしまう

・燃えているまきに水をかければ、芯まで冷たくなるが、中傷で怒っている人にわびても、心の中の火を消すことはできない

・いかに善人でも口の悪い人間は、すばらしい宮殿の隣にある悪臭の強い皮なめし屋のようなものだ

・指が自由に動くのは、ゴシップを聞かないためである。ゴシップが聞こえてきたら、急いで耳を塞げ

・判事の資格は、謙虚で、いつも善行を重ね、何か決定をくだすだけの勇気を持ち、いままでの経歴がきれいな人である

・極刑を言い渡す前の判事は、自分の喉に刀をつきつけられたような心境でいわなければならない

・判事は、必ず真実と平和と両方求めなければならない。けれども、真実を求めると平和は乱される。そこで真実もこわされず平和も守れる道が発見されなければならない。それが妥協である

・猫とネズミは、餌となる動物を一緒に食べているときは、喧嘩しない

・動物は自分と同じ種類の動物とだけ生活する。オオカミが羊と交わることはなく、ハイエナと犬が交わることがあるだろうか。金持ちと貧乏人も、それと同じである

・善行に戸を閉ざす者は、次には医者のために戸を開けなければならない

・よい壷を持っていたら、その日のうちに使え。明日になったらこわれてしまうかもしれない

・正しい者は自分の欲望をコントロールするが、正しくない者は欲望にコントロールされる

・他人の慈悲で生きるよりは、貧しい生活をしたほうがよい

・他人の前で恥じる人と、自分の前で恥じる人の間には、大きな距離がある

・未亡人の持ち物は、質屋は受け取ってはいけない。女、子供の持ち物を抵当に取ってはいけない

・名声を求めて走る者は、名声に追いつかない。しかし名声から逃れて走る者は、名声につかまえられる

・物をとらない盗っ人は、自分を正直だと思う

・結婚の目的は喜び、会葬者の目的は沈黙。
講義の目的は聞くこと。
人を訪問するときの目的は早く到着すること。
教えることの目的は集中。
断食の目的は浮いたお金で慈善をすること






[21]

・タダで処方箋を書く医者の忠告を聞くな

・瓶を見るな、中に入っているものを見よ

・なりはじめのキュウリを見ても、そのキュウリが将来おいしくなるかどうか分からない

・他人に自分をほめさせてもいいが、自分の口で自分をほめるな

・偉い人が目下の者の言うことを聴き、老人が若い者の言うことに耳を傾ける世界は、祝福されるべきである

・老化を早める四つの原因。恐れ、怒り、子供、悪妻

・人の心を落ち着かせる三つのもの。それは名曲、静かな風景、すてきな香り

・人に自信を抱かせる三つのもの。それはよき家庭、よき妻、よき衣服

・善行を行わない人間は、どんなに豊かな金持ちでも、おいしい料理の並んだ食卓に塩がないのと同じである

・一本のロウソクで、多くのロウソクに火をつけても、初めのロウソクの光は弱まらない

・世の中に生きていてもしようがないと思う男とは、食事ができる我が家を持たず、いつも女房の尻にしかれ、体のあちこちが痛いといつも苦しんでいる人

・一生に一度、アヒルとニワトリをたらふく食べて、ほかの日は飢えているよりも、一生タマネギだけ食べていたほうがよい



『神が褒め給う三つのこと』
①貧しい人が物を見つけても、それを持ち主に返すこと
②金持ちでひそかに自分の収入の10%を貧しい者に与える人
③都市に住んでる独身者で罪を犯さない人



自己保存は、次の三つの場合を除いてあらゆるものに優先する。ただし次の三つの場合には、自己を捨て、命を捨てたほうがよい。
①他人を殺すとき
②不倫な性関係に入るとき
③近親相姦をするとき


『商人がしてはならないこと』
①誇大広告をすること
②値をつり上げるために貯蔵すること
③計量をごまかすこと





[22]


あまい果実にはそれだけ虫も多くつき
財産が多ければ心配も多く、女が多ければ叱言も多く
女中が多ければそれだけ風紀も乱れ
師より深く学べば人生はより豊かになり
瞑想により長い時間をかければ知恵もより増え
人に会って有益な話を聞けばよい道が開け
慈善をより多く施せばより平和が訪れる


裸になるな、他の者が全部洋服を着ているときは
洋服を着るな、ほかの者がみな裸のときは
立つな、ほかの者がみな座っているときは
座るな、ほかの者がみな立っているときは
笑うな、他の者がみな泣いているときは
泣くな、他の者がみな笑っているときは



・人間は、生まれてくるときは手を握っているが、死ぬときには手を広げている。なぜだろうか。生まれてくるときに、人は世の中のあらゆるものを掴もうとしているからであり、死ぬときには、すべてをあとに残った人間に与えて、何も持って行かないということである

・ユダヤ人の法では自分に不利なことを証言したら無効である。したがって、自白は認められない。なぜなら、自白は長い経験によって、拷問によって得られる場合が多いことが分かっているからだ。イスラエルではいまでも、自白は無効である

・「あらゆる教師は妻を持っていなければいけないし、あらゆるラビは結婚していなければならない」という言葉がタルムードにあるが、これは非妻帯者は人間でないという思想があるからである

・タルムードではセックスは生命の川と呼んでいる。川は荒れて洪水を起こし、いろいろな物を壊すことがあるが、ときにはまた快くいろいろなものを実らせ、世界の役に立つことができるからだ

・男の性的興奮は視覚を通じて得られ、女は皮膚感覚によって性的に興奮する

・タルムードでは、男に対しては「女にさわるときは注意しろ」と言い、女に対して「衣服の着方に注意しろ」と教えている。戒律のきびしいユダヤ人社会では、商人がおつりを渡すときにも、女性に対して絶対に手で渡さない。必ずどこかに置いて、それを取るようにする

・妻の同意なしに妻を抱くことは、強姦とまったく同じであるから、夫が妻と事をはじめるときには、毎回くどく必要がある。やさしい言葉をかけ、やさしく触ってやる時間を十分にとるようにしなければならない

・月経のときには、妻を抱いてはいけない。月経後も七日間は禁じられている。夫婦といえども、十二、十三日間は絶対に手が出せないから、その間に夫の妻へのあこがれが深まり戒律の日が終わったときには、夫婦はいつもハネムーンのような関係を繰り返すことができる

・死刑の判決を下される場合、裁判所で判事が全員一致した場合は無効である。というのは、裁判については常に二つの見方があって、一方の意見しかそこに現れないということは、公正な裁判ではないという考えがある。死刑という極刑を決めるときだけは、全員が一致したら死刑にならないという定めがある





[23]

・タルムードの最後のページは白紙になっている。これは次なる人々がさらなるページを継ぎ足し、新たな解釈を探せという意志の現れである。ユダヤ人は、世界は未完成であり、つねに進歩・発展するものだと考えているのである

・タルムードは紀元前五百年から紀元五百年までの千年間にわたる口伝を、二千人以上のラビが編纂したものである。タルムードはヘブライ語で書かれ、二○巻、一万二千頁、重量七十五キロにも及ぶ。毎日少しづつ読まなければ、とうてい読み切れない。この本を熱心なユダヤ人は一日一回は必ず開く

・タルムードはユダヤ人の知恵であり、あらゆる情報の貯水池といえる。法典ではないが、法が語られている。人物事典ではないが、多くの人物が語れている。百科事典ではないが、百科事典と同じ役割を果たしている。人生の意義、人間の威厳、幸福と愛。5000年にわたるユダヤの知的財産が語られている

・ユダヤには古くから隠者がいない。神のために快楽はもちろん、家族も生活も捨てて山に隠るような聖者は存在しなかった。今日でもビジネスや研究のために、家族生活や人生の他の楽しみを、すべて犠牲にしてしまうユダヤ人はいない

・一度に海をつくろうと思ってはならない。まず小川から創らねばならない

・ユダヤ人がハムを食べることは固く禁じられている。しかし、それでもハムを食べるような羽目に遭ったら、嘆きながらまずく食べるよりは、楽しんで食べなさい

・世界でもっとも不幸な人間は、自分を意識することが過剰な人間である

・明日のことを心配しすぎてはならない。「今日、これから起こること」でさえ分からないのだから

・陶器を創る者は、壊れている陶器を指で叩いたりして試すことはない。しかし、良い陶器を創った場合は指で叩いて試してみる。だから、神は悪い者を試さずに、良い者を試すのだ

・ユダヤ人はキリスト教徒のように、性を不潔なものをして蔑視しない。神が人間に性の快楽を与えた以上、悪いものであるはずがないのだ。反対に、ユダヤ人は夫婦であっても、快楽をともなわない性交渉を持つことを禁じている

・ユダヤ教のラビは、学者、地域社会の指導者、相談相手を兼ねているが、妻帯しており普通の人間生活を送っている。カトリックの僧侶や尼僧のように生涯、異性を知ってはならないといった行者は、ユダヤ人から観れば非人間的なことである





[24]

『著名なユダヤ人〜学者編〜』
アインシュタイン
カール・マルクス
ミルトン・フリードマン
ジョン・フォン・ノイマン
ウィトゲンシュタイン
ジークムント・フロイト
アルフレッド・アドラー
ピーター・ドラッカー
ポール・クルーグマン
ジョセフ・E・スティグリッツ
ブノワ・マンデルブロ

『著名なユダヤ人〜作家編〜』
アイザック・アシモフ
スティーヴン・スピルバーグ
スタンリー・キューブリック
アイン・ランド
アルビン・トフラー
レイ・カーツワイル
アーサー・ケストラー
ジェローム・サリンジャー
スタン・リー (スパイダーマン)
ボブ・ケイン (バットマン)

『著名なユダヤ人〜経営者編〜』
ジョージ・ソロス
マイケル・デル
マーク・ザッカーバーグ
アンドリュー・グローブ(Intel)
ラリー・ペイジ(Google)
ラリー・エリソン(Oracle)
ウィリアム・フォックス(20世紀FOX)ハワード・シュルツ(スターバックス)

『著名なユダヤ人〜経営者編②〜』
セルゲイ・ブリン(Google)
ジェフ・ラスキン(Apple)
スチーブン・バルマー(Microsoft)
マイケル・ブルームバーグ
ヨセフ・ピュリッツァー
カルバン・クライン
リーヴァイ・ストロース(リーバイス)
デビッド・ローゼン(SEGA)


・ユダヤ人は古来から子供が物心つくようになると、父親が聖書を開いて蜜を一滴だけ落とし、子供に口づけさせるということをしてきた。ふつう三才のときに行われる。これは子供に、学問が蜜のように甘いものであることを教えるためである






[25]

・金は肥料のようなものである。使わずに積み上げておくと臭い

・ユダヤ人は、金を稼いでも自分だけのものではなく、社会に属しているものであるという考え方をするのである。「慈善」というのは、他の世界でいう意味とは違って、神が自分のところに回してくれた金の中から、10%程度を出すというものである

・金は人間にとって本当の名誉をもたらさない。いくら金を儲けても、それだけでは人間の本当の名誉は買えない

・顧客の肌の色、宗教を問わず、売る商品に欠陥があるとしたら、その欠陥を告げなければならない。これはユダヤの戒律である

・騙し取ったパンはうまい。しかし後にはその口は砂利でいっぱいになる

・あなたが人生で欲しいものをすべて手に入れたければ、人が必要としているものを満たせばいい

・あるお客が初めてやってきた、たった一人の顧客であると思って迎え入れよ

・買わないで帰る客を、買った客の倍、大切にするつもりで接しなさい

・ユダヤ商人は、何よりも商契約を重んじる。問題が生じた場合はどうするかなど、とにかく細則にわたって取り決めすることが、そのまま「正直」であることにつながっている。契約に取り決めがない場合は免責となる。だからお互いのために、細かい部分にまで慎重に契約を取り決めるのである

・キリスト教会が、聖書の解釈によって金利を取ることを罪として禁じていたのに対して、ユダヤ教では利息を取ることを禁じていない。キリスト教がカネを不純な汚いものと見立てたのに対して、ユダヤ教はカネを単なる道具としてしかみなさなかった。このことが、ユダヤ人に金融業を独占させることになった

・ユダヤの成人式「バールミツバ」は13歳の誕生日後の最初の土曜日に行われる。毎週、その週に読まれるべき聖書の一節が決まっていて、少年はその節を公衆の前で朗読し、自分なりの解釈を加えなければならない。ただ読み書きができるというだけではなく、自分なりの解釈ができるということが重視された

・あなたの子供によく教え込みなさい。あなたが子供とともに家に座っているときも、道を歩くときも、寝る前も起きたときも、よく学ばせなさい

・タルムードでは「子供が生まれるとまず、二人のパートナーができる。それは両親だ。そして成長すると、三人目のパートナーが加わる。それは教師だ」と教えている。教師は三人目のパートナーでしかない。子供の教育に当たって、何といっても父親が中心とならなければならない

・もしあなた自身が真面目に、そして長い時間勉強すれば、あなたの息子はあなたを模倣するようになるだろう。しかし、もしあなたが自分自身の勉強を怠るようになれば、息子もそのように育っていくだろう


『ユダヤ人教育の成功の秘訣』
①個人を重視すること
②自分の得意分野で優越することを目的とすること
③全人格を向上させること
④創造力を養うこと
⑤生涯を通じて学ぶこと






[26]

・タルムードでは学校教育において、1クラス25人を超えることを禁じている。大昔からユダヤ人は、1クラスに25人以上の子供を入れると、効果的に教育が行えないことを知っていた

・ユダヤを意味する「ヘブライ」という言葉は、「一人で対岸に立って向こう岸を眺める」という意味である。さまざまな情報や見方を知ることが「対岸にたって眺める」ということである。ユダヤ人は異なった意見を出し合うことによって、そのなかからよりよい、あるいは最善の解決策が得られると考える

・もし、自分で自分のことができないとしたら、いったいあなたは誰なのだろうか?そしてもし、あなたがもし自分のことしか構わないのであったら、いったいあなたは誰なのだろうか?今しなければならないことが、今できなかったとしたら、自分は自分でなくなってしまう

・昔、ユダヤ人の墓にはよく本が置かれていたものである。夜になると死者が起き上がってその本を読んで勉強するといわれてきた。要するに、生命が終わっても勉強は終わらないということを意味しているのである

・ユダヤ人は年をとりすぎたから、もはや学ぶことはないというのは考えられないことである。人間は何歳になっても学べる。青春とは年齢ではなく、態度のことなのである。膨大な知識をもっている人よりも学んでいる人のほうが尊いと、いまでもユダヤ人はそう思っている

・ユダヤ商人の能力は所蔵している本の冊数に比例するといわれるほど、本を読まないユダヤ商人など考えることはできない。ユダヤ商人なら、全員が本を読む習性を身につけ、自宅には相当な数の本を集めた書庫か書棚をかならず持っている。もちろん、本といっても良書でなければならない

・時代が新しくなるのではない。われわれが新しく生まれかわるのである

・ほかの人よりも優れている人は、本当に優れているとはいえない。以前の自分よりも優れている人を、本当に優れている人と呼べる

・人間にとって仕事は有益なものである。毎日が休みだったら、人間は退屈してしまうだろう。しかし、毎日仕事だけしていては人間らしさを失ってしまうことになる。人間は仕事のなかで腐ることもあるのだ。人間をつくるためには、仕事と休みのリズムが必要なのである

・怠けている者は時間をつぶすが、ほんとうは時間を浪費しているのではなくて、自分をつぶしているのだ。時間は、自分自身や家族の生活、そして世界をより良くするために存在する

・ユダヤ人は世界のなかで高度に発達した洗練された文化をもちながら、礼拝のためのけばけばしい祭服や高い地位を象徴する礼服といったような、いっさいの虚飾を排してきた。キリスト教では神父がミサを司る時に絢爛たる祭服をまとうのに対して、ユダヤ教のラビは会衆と祈り、導くときでも平服を着ている

・ユダヤ教では偶像崇拝は厳しく禁じられている。聖書のうえで、アブラハムが史上最初のユダヤ人とされているのは、偶像を破壊し、唯一神を信ずるようになった最初の人間であるからである。したがって、ユダヤ人の偉人として敬意が払われている人々についても、その銅像を造るということをしなかった

・砂漠を旅する者は、星に導かれて進む。星に向かって歩んでいく。星に到着することはないが、星に近づくことによって、目的地である街に着くのだ。人がそれぞれ掲げる理想は、星のようなものである

・理想を持っている者は、失敗しても挫けることがない。なぜならば、それは人が失敗したのであって、理想がいささかも損なわれたわけではないからだ。しかし、実利を求めて働く者が失敗した場合には、立ち直るのが難しい。実利が失われるからである

・成功することだけを考えている人間は、消しゴムのついていない鉛筆を使って、人生という設計図を描いているようなものである。消しゴムがついている鉛筆を使っている者のほうが、立派な図がかけるというものだ。失敗することを始めから勘定に入れておくのである







[27]

・あなたの心が数千の破片に砕けてしまい、挫折感によって打ちのめされてしまうと恐れるときには、口に出して自分を褒めなさい。しかし、もしあまり誇らしく、そして自己満足が自分を圧倒しそうなときには、治療法として、口に出して自分を罵りなさい

・成功者とは、集中力を持続することができる人だ。そして集中力は忍耐力があってはじめて発揮できる

・人は失敗することなくして、成長することができない。失敗は成功の種を宿している。失敗することを恐れてはならない。しかし、二回、同じ失敗をすることは、恐れるべきである

・タルムードではどの町も村も、そのまわりを幅800mの緑地帯と、幅1000mのぶどう畑で囲むことを定めている。そしてユダヤ人は古代の時代から木を一本でも伐り倒したら、かならず苗木を一本植えなければならないという掟を守ってきた。たとえ敵地であっても、木を濫りに伐ることは許されなかった

・町を包囲して、これを攻め取ろうとするときに、そこの木を伐り倒してはならない。その木から実を取って食べるのは許されるが、その木を切り倒しては、絶対にならない。まさか野の木が人のように、包囲から逃げ出すわけではあるまい


・タルムードでは、服喪を次のように規定している
泣く日は三日間。嘆く日は七日間。
髪やひげを切らない日は三十日間。
その後は、『神がする以上に、去りし者に同情してはならない』


・賢者が微笑するところを、愚か者は声をたてて笑う

・三人以上が知っている秘密を話せば、すぐに十人が秘密を知ることになる。あなたの親しい友人は、また親しい友達をもっている

・ゴシップ、これは自然の電話である

・見もしないものを、口で発見するな

・見事に実ったブドウはよく垂れる。やせたブドウは高いところにある。偉大な人ほど低いところに下りてくる

・自分が自分だけで満たされている者の中には、神が住む場所は無い

・あなたの同胞の一人が、もし貧しかったら、その同胞に対して心だけでなく手を閉じてはならない。進んであなたの手を開き、その人の必要としているものを充分に与えなければならない

・在留外国人を愛しなさい。あなたがたも、エジプトの国で在留外国人であったのだから

・慈善を行わない人間は、どんなに豊かな金持ちでも、おいしい料理の並んだ食卓に塩がないのと同じである

・恵まれない者のために流される涙は、神がもっとも貴重な宝を納める庫のなかにしまわれる

・もし、親切な心をもつことができなかったら、何も学ばなかったのに等しい。どれほど高い学位を手にしたとしても、無学であるのと変わりない

・人間は、自己保存と、他人を助けるために生まれてきた

・若い男は、結婚するまでは両親を愛するが、結婚してからは、愛情を妻のほうへ移さなければならない

・神はあらゆるところにいることができないので、かわりに母親をつくった






[28]

『ユダヤ人の性に関する戒め』
①性的な義務を怠る者は罪を犯している
②夫は妻の性的な欲望を満たしてやらねばならない
③女の方から性的欲望を明らかにするのはよいことである
④性行為をもつ場合は、まず女性から絶頂に達するべきである
⑤女が生理でない日には、性行為をいつもってもよい
⑥体のどの部分に口をつけてもよいし、どのような体位をとってもよい
⑦夫が性的欲望を感じても何日か我慢したほうがよい

・性的な欲求は女の方が強い。女は楽な生活をして、性的に不満をもたされる生活をおくるよりも、性的生活に満足し、貧しい生活をおくるほうを好む

・ユダヤ人は快楽を賛美する。太陽の下で、食べて、飲んで、楽しむことほど、人にとって良いことはない。これは太陽の下で、神が人に与える一生涯のあいだに、その苦労に添えてくださるものだ

・タルムードでは結婚している女は、ほかの男と絶対に寝てはいけないが、男は許されている。妻がセックスを拒み続けるようなときは、男が売春婦を買うのもやむを得ない。マスターベーションよりは売春婦のところへ行ったほうがよいと書かれている

・強雨は男を家の中にこもらせる。悪妻は家の外に男を押し出す

・争い好きな女と家にいるよりは、屋根の片隅の下に住むほうがよい

・恋は盲目であるが、嫉妬は盲目であるより悪い。見えないものまで見えてしまう

・やきもちを焼かない男女は、心の底から愛していない

・酒に酔った者は、祈ってはならない。酩酊して祈る者は、偶像を拝むのと同じことだ

・三つのものを人間は隠すことができない。咳、貧しさ、恋

・どうせ別れるものなら、結婚してからより婚約中にしたほうがよい。妻を選ぶときは臆病になれ

・1つの庭を手入れするほうが、多くの庭を持ってほったらかしにするよりはよい。1つの庭を持つ人は鳥を食べることができるが、多くの庭を持つ人は鳥に食べられてしまう

・商人は出来る限り口を閉じていよ。人々に賢いと思われるよりも、愚かだと思われるべきだ

・ユダヤ人は生まれた時から優秀であったわけではない。生まれてからの教育によって、優秀になるのである。ユダヤ人は古代から教育を重視してきた。ユダヤ人こそ、歴史を通じてもっとも教育熱心な民であったといってよい








[29]

・神は一千の捧げ物よりも、一時間の学習を喜ぶ

・ユダヤ人にとっては、子どもの教育が家庭においてもっとも優先される。どれほど金を儲けても決して浪費することがないのがユダヤ人の特性だが、ことに教育に対しては別だ。教育にかける金は、どんなに大金であっても浪費とは言わない

・学んだことを復習するのは、覚えるためではない。何回も復習するうちに、新しい発見があるからだ

・百回復習するのと、百一回復習するのとでは、そのあいだに大きな違いがある

・子どもをすぐに叱ってはならない。怒りが静まってから叱れ。そうでないと、情緒が不安定な子に育つことになる

・子に勉強を強いるあまり、子どもの時間を奪ってはならない。大人の世界に子どもが入ってはならない部分が大きいように、子どもの世界に大人が入ってはならない部分がある

・影が濃くなれば、それだけ光が近いことを教えている

・恐れを伴わない希望はないし、希望を伴わない恐れもない

・もしタマネギしか食べることができないとしても、家を求めなさい。食費を削っても、自分の家のほうにお金を回しなさい。どれほど貧しい者も、自分の家では王になれる

・なぜユダヤ教では教育の主導権を父親が取り、それが功を奏しているか?それは母親は子どもが賢くても愚かであっても、区別することなく愛情を注ぐのに対し、父親は子どもを客観的に見て判断を下し、欠けている部分を厳しく追及し、自分の手で運命を切り開いてゆけるだけの実力を備えさせるからだ

・人があなたの言うことを正しいと認めても、あなたは何も学ぶことがない。人があなたの過ちを指摘したら、新しいことを学ぶことによって、向上することができる
人の心を傷つける者は、同時に自分の心をも傷つける。だから、人の心を傷つける者は、その心が荒む

・まった不運な人はいない。生きていれば幸運も必ずやってくる。人生において、幸運と不運は船のバラストのようなものだ

・生きていても、死んでいる人がいる。死んでも、生きている人がいる

・一つの庭をよく手入れするほうが、多くの庭を持ってほったらかしにするよりはよい。一つの庭を持つ者は鳥を食べることができるが、多くの庭を持つ者は鳥に食べられてしまう

・小銭を大切にして、計算を間違えない者は、大きな金についても信用される







[30]

・どのようなものであれ、人は自分の欲しいものを他人から入手する場合には、当然のことにその代価を支払う。しかし、もし融資を必要とするあらゆる人に、その求めに応じて金銭を無利子で貸さなければならないとすれば、家であれ労務であれ、代価なしでその人に提供しなければならないこととなろう

・画家が休みなく絵筆を動かして、絵を描くことはあり得ない。ときには筆をとめて、いったい何をキャンバスに表現したいか、画材となる対象をじっと眺める。人生も一つの芸術であることに変わりはない。安息日は絵筆を持つ手をしばし休めて、全体のビジョンをとらえようとする時間に当たる

・ユダヤの結婚に関する習慣の一つで、現在世界各国に広がり、日本人にとってもなじみ深い儀式になったものがある。それは結婚指輪を交換することである。指輪は丸いことから、結婚生活に終わりがないことを象徴しているのだ

・結婚の幸せは与えられるものではない。結婚は幸せを手にする機会を、与えてくれるだけだ。結婚は実験ではなく、男女が力を合わせて円満な家庭を築き、経済的安定を図ろうと努めることだ

・人は自分にとってふさわしいと思う配偶者と結ばれたからといって、幸せになれるものではない。自分が相手にとってふさわしい配偶者になるように毎日努めてこそ、幸せになれる

・結婚をする動機は四つある。肉体的な快楽、経済的な安定、社会的な形、家庭の円満である。しかし、四つ目の動機がもっとも重要である。これがなければ、どのような結婚も失敗する

・男は若いときには外へ出かける口実を作るが、老いると家にいる口実を設ける

・給料が少ないときにこそ、貯蓄する癖をつけなさい。そうでなければ、収入が増えても貯蓄することはできない

・なぜ死海には生物が棲めないのか。それは死海に流れ込む川があっても、死海から流れ出る川がないからだ。水は地表から地底に染み込み、泉を作る。泉から湧く水が川となり、空へ上がって雲となり、雨を地表へ降らせる。世界は与え合うことによって、生かされているのだ

・ユダヤ人はこの世に属している。ユダヤ教には死後の世界や来世という発想が存在しない。来世において報われるという考え方がないのだ。ユダヤ教の聖書には、死後の世界についての描写も死後の世界を美化した記述もない。ジョークの中には天国や地獄がよく出てくるが、笑いの材料になっているにすぎない

・ユダヤ人はキリスト教徒から「キリストを殺した民」として迫害を受けてきた。しかし今日、教会の中を覗くとイエス、聖母マリア、十二使徒の像があることが多いが、これらはすべてユダヤ人である。さらにイエスは十字架にかけられて処刑されたが、これはユダヤ人の習慣ではなくローマ人の処刑法であった






[31]

ユダヤ教では自分の"したいこと"を必要以上に我慢してはならないと教えている。禁欲を貫くことは、清い心の表れかもしれない。だがそれが人間の自然な姿でない以上、やがてマイナス方向へ反動となって跳ね返ってくるものである

ユダヤ教に出てくる「天」は「神」の別名である。そして「天国」は天にあるのではない。「天国」や「神の支配」とは、世界の終末に神が地上の支配者として降臨し、そのときから神の意志が地上で実現されることを指している。ユダヤ教では、天国は地上(現世)に属しているものなのだ

人は仕事がないと政治に関わり始める

最も歌がうまい鳥だけしか鳴かないのであれば、森は静まり返ってしまうだろう

どんな質問でも、必ずしも答える価値があるとは限らない

自分の力ではどうにもならないことは、心配するな

利害関係ができたときに初めて、友人かどうか分かる

落とし穴を掘るものは、自ら底に落ちる

運命に逆らえば運命に支配され、運命に従えば運命を支配できる

汝の友人の一部は汝を非難し、他は称讃するだろう。しかし、汝を非難する人々に近づき、称讃する人々より遠ざかるべし

実業家として成功したいなら、3つの要素が絶対に要る
①何かをやろうと決めたら、その目標に向かって戦略を立てること
②そしてそれを実行すること
③それがうまくいくかどうかについて悩んで時間をつぶさずに、それをやり遂げる情熱である






[32]

自分の籠にパン1片を持つものと、籠にパン1片を持たない者とは比較にならない

知識は水に似ている。高いところから低いところへ流れる

質問することを恥ずかしがる人は、よい生徒にはなれない。人は貪欲に学ばなければならない

日本人は「1日8時間労働」や「時給いくら」と考えるが、ユダヤ人は「1秒いくら」で仕事している。 そのため、退社時間になるとすぐに仕事をやめて帰っていく。たとえ、あと数分できりのいいところで仕事が終わるとしてもだ。つまりユダヤ人にとって時間とは、お金そのものなのだ

大好きなことにめぐり合う一番の方法は、いまやっていることが何であれ、それを愛することだ

ユダヤ人は外国に行って成功しても、その土地の人に妬まれるために不動産は持たない。設備を必要とする工場も持たない。それよりも人の目では見えない金融や教育、貴金属といったビジネスを好む。そのため流浪の民であるユダヤ人は「財産は没収できても頭の中身までは没収できない」と子どもに教育する

善人とは、自己の罪過ちを記憶し、自己の善事・善行を忘却する人のことを言う。悪人はこれとは反対に、自己の善事善行を記憶し、罪過ちを忘却する人の事である

・ユダヤ人は創られた権威を常に疑う。今日まで世界の進歩を阻んできたものがあったとしたら、おそらくそれは権威であろう。そのためユダヤ人は既成のものを疑い、自由な精神を持つことを誇る。常に疑問を持つ人間になり、新たな常識を創造するのだ


『ユダヤ流ビジネス成功術』
①笑いなさい
②他人とは違うものを発見せよ
③権威を憎み権威になるべからず
④逆境こそチャンスと考えよ
⑤カネより時間を大切にせよ
⑥まず元手がいらないことから始めよ
⑦相手の話は自分の話の2倍聞け
⑧生涯にわたり学び続けよ
⑨カネは奪われるが知識は奪われない
⑩知識より知恵を重視せよ



いかがだったろうか?これらの内容は実際のタルムードとは異なるものであるが、どの格言も納得するものや、驚かされるものばかりであったと思う。本物のタルムードでは非常に難解な教義や論議を扱っていると思われるが、これらの格言でも私たちの生活にも大きく役立つだろう。

なお余談であるが、初めに紹介した「三貴」はタルムードの日本語訳を出版していたが、その後経営破綻してしまった。つまり、タルムードを読むだけでユダヤ人のように成功することはありえず、学んだ内容を適切なタイミングで実践することが何よりも重要である。

今回は「ユダヤの格言」と言えるようなエッセンス版であったが、いずれ実際のタルムードの内容を記事にするつもりだ。また、今回紹介した内容はTwitterのBot(talmud_bot) として作成してるので、興味があればフォローしてほしい。



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